話題のローコード・ノーコードとは?違いも詳しく解説

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2018年頃から「#駆け出しエンジニアと繋がりたい」というハッシュタグをSNS界隈で頻繁に見かけるようになりました。

この現象は、場所や時間に縛られずに働けるフリーエンジニアという職業を目指し、公務員をはじめとした異業種の人たちが、オンライン教材やプログラミングスクールで知識を学びながら、お互いのモチベーションを高め、情報交換をするためのコミュニティです。

しかし、プログラミングをするには、コーディングというコンピュータとテキストで会話するためのスキルを習得する必要があり、学習コストが高く、独学でプログラミングを学ぶのに限界を感じて挫折してしまう人も多いのが現実です。

そのコーディングを視覚的に理解できるようにし、プログラミングのハードルを下げたのが、ローコードノーコードです。

今回は、そんな駆け出しエンジニアの救世主とも言える、ローコード・ノーコードの魅力を存分にお伝えしたいと思います。

ななころ

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目次

ローコード・ノーコードとは?

はじめに、ローコード・ノーコードが作られた3つの経緯を説明します。

慢性的なIT人材不足

経済産業省が2015年に発表した資料では、企業が求めるIT人材のニーズに対して、2019年を起点に供給量が減少し、2030年には約80万人ものIT人材不足を予想しています。

先に述べたように、ローコードやノーコードで専門性の高いプログラミングのハードルを下げて、よりIT人材を増やすことが日本全体の課題となっているのです。

開発コストの削減

一般的なプログラミング言語は、プログラミング言語ごとに様々な記述ルールがあり、中にはメモリデータの種類を意識しないとコンピュータが上手く理解できないプログラミング言語もあります。

ローコードやノーコードはそういった細かいルールを意識せず、予め用意されている纏まった機能を繋ぎ合わせるかのように、視覚的にアプリケーションの開発ができます。

そのためエンジニア/非エンジニアに関わらず開発コストが削減できるというメリットがあります。

企業のデジタル格差を減らす

経済産業省が2018年に発表した「デジタルトランスフォーメーション(DX)を推進するためのガイドライン」が契機となり、日本の企業は業務やサービスのデジタル化が急務となっています。

今では当たり前となったZOOM会議や、遠隔地から社内のPCにアクセスするリモートデスクトップなど、デジタル技術がビジネスのスタンダードになっていますので、他社との競争力を考えると、事業のデジタル化は避けては通れません。

そのため、各企業はデジタル化の波に乗り遅れないよう、学習コストが少ないローコードやノーコードを導入し、自社の社員をIT人材へ育成する戦略をとっています。

ローコードとノーコードの違い

ローコードはその名の通り、コーディングを最小限に減らして開発ができるプラットフォームです。

対するノーコードはグラフィカルな操作のみで開発をするため、非エンジニアでも素早く簡単にアプリケーションが作れる一方で、使える機能が限定されてしまいます。

ローコードは、コーディングによってプログラムを追加することにより、カスタマイズが可能となりますので、ノーコードでは実現できない複雑な処理を実現する際に採用されることが多いです。

以下の表より、ローコードとノーコードの違いをご覧下さい。

ノーコードが向いているケースとしては利用範囲が限定されている小規模な開発や、他システムとの連携がない場合が多いです。

ローコードが向いているケースとしては他のシステムとの連携が必要となる大規模な開発や、人間を介在させずに完全自動化を目指す場合になります。

代表的なローコード・ノーコードのプラットフォーム

ローコード・ノーコードが使用されているプラットフォームは様々ありますが、ここでは代表的な2つをご紹介いたします。

kintone(キントーン)

テレビコマーシャル等で認知後が上がっているキントーンですが、一般的な業務で利用される「作業日報」「売上管理」「顧客管理」といったアプリケーションをノーコードで作ることができます。

kintoneの魅力

開発コストを削減するために予め用意されたテンプレートの多さ豊富なプラグイン(オプション機能)による拡張性の高さ、技術的なサポートが手厚く、インターネット上に情報が多いなどが理由で、徐々に導入する企業が増えています。

kintoneはローコードでの開発も可能で、Javascriptというプログラミング言語を使うことで、標準機能ではできないマニアックな機能を追加することが可能です。

ななころ

そのため、カスタマイズを請け負っているITベンダーの数も多く、導入時のカスタマイズはベンダーに外注し、その後の運用保守を社内で行うといった企業も多いです。

楽々販売(らくらくはんばい)

業界でもトップクラスのシェアを持つ楽々販売は、Webデータベースと呼ばれるブラウザを介して情報にアクセスするサービスです。

楽々販売の魅力

こちらの製品も、テレビコマーシャルで「二度手間を省く」というキャッチフレーズでお馴染みですが、これまでExcelやAccessを駆使して、複数人で行っていた事務作業を、クラウド上に移行することで、複数のユーザーが同時並行で、かつスピーディーに情報にアクセスすることが可能となります。

ななころ

主に、伝票や請求書など大量の紙媒体を取り扱う企業が、ペーパーレス化に切り替えるケースや、過去の顧客情報をデータベース化して一元管理を行うケースなど、業務効率化を図る活用事例が多いです。

まとめ

ローコードやノーコードの登場によって、アプリケーション開発が、誰でも簡単に低コストでできるようになりました。

これまでシステム開発は、ITベンダーに外注するのが当たり前だったため、新たな機能や画面を追加する場合は、ベンダーにカスタマイズを依頼する必要がありました。

しかし、納品が何ヶ月も先になってしまったり、業務を完全に理解していないために操作性が不便であったり、追加で開発が発生したりと、企業の成長スピードにシステムが追いついていないケースも良く耳にします。

自社で開発できるリソースや環境があれば、そのような他社に依存することもなく、デジタル化の波の最前線に立つことができるのが、ローコード・ノーコードの真価といえるでしょう。

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